東海汽船・橘丸2等和室の船酔い体験記!八丈島フェリーと女性優先席
先日、八丈島へ向かうフェリー(東海汽船・橘丸)の2等船室を利用し、見事に船酔いしました。
2等船室や女性優先席とはどのような空間なのか、果たして快適に眠れるのか、どらくらいの揺れるのか、船酔いするのか…等、これから八丈島行きを検討されている方の中には、様々な疑問をお持ちの方も多いことでしょう。
当ページでは、実際に東海汽船・橘丸の2等船室で八丈島に行った際の船酔い体験記を共有しつつ、事前準備や注意点についてご紹介していきます。
八丈島へのアクセスは船か飛行機
八丈島へのアクセス方法は、竹芝桟橋(竹芝客船ターミナル)から出発する東海汽船のフェリー「橘丸」で行くか、羽田空港発のANAが運航する飛行機で向かうか、上記2つの方法があります。
今回、私の場合は往路は船、帰路は飛行機を選択。
また、この記事のタイトルにもあるとおり、行きの船では2等船室を利用しました。
船の便数と所要時間
東京の竹芝桟橋から八丈島へ向かう船は1日1便で、22:30に竹芝桟橋を出港し、翌朝8:55に八丈島へ着港します。
帰りの船も同じく1日1便、9:40八丈島発、19:40東京着です。
途中で三宅島と御蔵島を経由するとは言えども、東京・八丈島間の航路は10時間を超える長旅となります。
1日1便ですから、東京方面からやってくる人々を乗せて8:55に八丈島へ到着した橘丸は、そのまま八丈島から東京方面へと9:40発で折り返し運航しているようです。
また、八丈島には底土港(そこど・こう)と八重根港(やえね・こう)という2つの港がありますが、波の影響によって着港・出港する港は変動するとのこと。
現地のレンタカー屋さんやホテルに送迎を依頼する方も多いと思いますが、島民の方々は町内放送やネット上で着港状況を把握しているようなので、多くの場合は「到着しました」と連絡すればその日の着港状況に合わせて到着した港まで迎えに来てもらえるはずです。
尚、着港前に船内アナウンスでどちらの港に着港するかについての案内があります。
飛行機の便数と所要時間
東京・八丈島間の飛行機は、基本的には往復ともに1日3便運行されています。
そして、船の場合は10時間を要する東京・八丈島間の移動も、飛行機であれば45分程度で到着してしまいます。
朝の便、昼の便、夕方の便とありますが、離島は悪天候による欠航が多いというデメリットがある他、人の往来の量に合わせて予め欠航が決まっているのか、夕方の便は前々から欠航となっているケースもあるので、事前によく調べておきたいところです。
八丈島への船・飛行機の価格比較
とにかく安く八丈島へ行きたいのであれば、やはり船の2等船室を利用するのが最安値でしょう。
東海汽船のホームページからインターネット上で予約を完了させることで、インターネット割引で代金の20%割引(繁忙期は15%)が適用され、かなりお得に船を予約することができます。
東海汽船の八丈島行き2等船室の通常価格は税込8,870円ですが、20%引きならば7,096円。
船の場合はシーズン問わず年間を通して通常価格が一定ですが、飛行機の場合はシーズンはもちろんのこと、日によっても価格が変動します。
私が八丈島からの帰りに乗った飛行機(昼便)は、税込15,000円程度でした。
基本的には飛行機は12,000円~17,000円程度が相場となっているようですが、時期によっては飛行機も9,000円前後で乗れる場合があるので、ご自身が八丈島を訪れる日程に合わせて実際の価格を比較してみると良いでしょう。
飛行機の場合は、エアトリ等の旅行サイトを経由してホテルと一緒に予約することで大幅な割引が適用される場合があることも嬉しいポイントです。
東京・八丈島間の船における各等級の税込価格(2021年10月時点)は下の表のとおりですので、選ぶ等級・時期によっては飛行機の方が安く済む場合もあります。
等級 | 通常価格 | ネット割適用 |
特等 | 24,850円 | 19,880円 |
特1等 | 21,300円 | 17,040円 |
1等 | 17,750円 | 14,200円 |
特2等 | 13,310円 | 10,648円 |
2等 | 8,870円 | 7,096円 |
ネット予約の20%割引が適用された場合で考えると、2等船室・特2等船室あたりを選択すれば飛行機よりも安く八丈島へ行ける場合が多くなり、1等船室で飛行機と同価格帯になります。
旅費について考える際、ただひたすら料金を安く抑えたいのか、多少高くても快適に旅行を楽しみたいのかという優先順位によって、選ぶべき選択肢は異なるでしょう。
そこで、次の章では、当ページの主題でもある2等船室の快適性について、私の実体験をもとに綴っていきます。
2等船室の船酔いと睡眠
八丈島へ向かう際の交通手段として最も安い、東海汽船「橘丸」の2等船室。
「眠れるのか?」「船酔いはするのか?」という問いへの答えは個人によって異なりますが、ひとつだけ言えることは「2等船室は快適とは言いがたい」ということです。
ちなみに、私は大型バスや東京湾クルーズくらいでは全く乗り物酔いしないのですが、八丈島に向かう船内では吐き気を催すほどではないものの船酔いしましたし、八丈島に着くまでの間で辛うじて2時間ほど眠れた、という具合でした。
船酔いで眠れなくなる前は今回の旅行を記事にするつもりがなかったので、船内の写真は少ない上に撮影も適当ですが、少しでも参考になればと思い、いくつかの写真を添えながら船内の様子をご紹介していきます。
2等船室の造りと概要(女性優先室を含む)
東海汽船のホームページや、橘丸の船内に表示されている案内板には「2等室(和室)」と表示されていますが、「和室」というのは「靴を脱いで上がる」とか「ベッドではなく床に寝る」ということを指しているようで、畳張りではなく絨毯張りの空間です。
特に「和」を感じる要素はありません。
収容人数は部屋によっても異なるかもしれませんが、私たち(大学時代の先輩と私の2人組)が利用した部屋は10人まで収容できる様子。
広さは15畳程度、天井はかなり低めで190cmくらいでしょうか。
乗客はそこそこの数でしたが、部屋にはまだ余裕があったようで、10人部屋を2人で貸し切り状態で使用させていただきました。
今回は10人部屋を2人で利用ということで広々と使わせてもらいましたが、もしも知らない人と相部屋で10人満員だったら…と考えると、おそらく、物理的にも精神的にもかなり窮屈だったでしょう。
部屋の入口に扉はなく、廊下からは丸見えです。
女性専用室は、一応の暖簾ようなものは掛けられていて廊下を歩いている人からは見えないかもしれませんが、反対側の部屋の人が床に座っていればある程度は見えてしまうようなレベル。
一人ひとりの寝る空間には頭ひとつ分くらいの仕切りはあるので、寝顔を見られることはないでしょうが、まあ2等だからな…という感じです。
とはいえ、2等船室であっても清掃は隅々まで行き届いている印象で、清潔感がある部屋でした。
そして、2等船室を利用する上で最も覚悟しておかなければならないのが、敷物が一切ない状態で絨毯の上に雑魚寝するという点。
寝具はと言えば、1枚100円の貸し毛布と、雨合羽(あまがっぱ)を折りたたんで収納する袋に似た簡易枕があるだけです。
私たちは、ネットの情報で読んだ「(新島行き・さるびあ丸の)2等船室はリクライニング・チェアー」という情報を八丈島行き・橘丸の情報だと誤認していたので、敷物がない状態で絨毯だけが広がる2等船室に足を踏み入れた時には一瞬硬直しました…。
2等船室は眠れない要素が山盛り
東海汽船「橘丸」は、東京の竹芝桟橋を22:30に出港し、翌朝8:55に八丈島に到着します。
翌朝の八丈島到着後に観光を楽しみたいのであれば、船の中で睡眠を取っておく他ありません。
20代半ばの男である私たちは「車中泊でも余裕だし、2人とも乗り物酔いはしないタイプだから大丈夫だろう」ということで、(リクライニング・チェアーだと思っていた)2等船室を予約しました。
しかし、上述のとおり2等船室は絨毯の上に直で雑魚寝。
先輩は、前日の睡眠時間が短かったらしいことに加え、仕事帰りに竹芝客船ターミナルへ直行したということもあり、疲れが溜まっていて即いびきをかきながら気持ちよさそうに眠りにつきましたが、自由業で普段から夜型寄りな生活をしている私はと言うと、全く眠りにつけないまま。
船内はエンジン音が常に鳴り響き、エンジンの振動でずっと何かがカタカタと音を立てます。
2等船室の入口には扉がないので、リノリウム材のような廊下を人が歩けば靴の音がキュッキュと鳴ります。
船が大きな波を乗り越える際には、横たえた身体が波に沿ってうねるような揺れを感じ取り、次第に酔っていきます。
前述しましたが、私は遠足のバスで後方の席でも酔わないし、東京湾クルーズくらいならば酔い止め無しで平気な人間です。
しかし、そんなちっぽけなプライドは全く通用しなかったようで、離島に向かう船はレベルが違うのだということを痛感させられながら船酔いに耐えつつ、ただひたすら眠気が襲って来るのを待ちました。
しかし、待てど暮らせど眠気はやって来ず。
パーカーを着ていれば気にならなかった船内の室温も、じっと動かず横になっていれば、冷房が効きすぎて寒く感じ始めます。
絨毯に直接横たわっているので、仰向けで寝れば尾てい骨が、横向きで寝れば骨盤が痛くなり、深夜にロビーへ出向いて1枚100円の貸し毛布を2枚借りました。
1枚は通常どおり掛け布団として使用し、もう1枚は少しでも床の硬さを軽減しようと3つに折りたたんで身体の下に敷くことに。
毛布を2枚借りたことで、寒さと床の硬さは無事解消されました。
すぐに眠ることができれば安く八丈島へ行けてラッキーですが、眠れないとなると一晩を過ごすには過酷な環境そのものです。
2等船室の利用を検討しているのであれば、最初から自前の敷物を用意するか、多めに毛布を借りて万全の寝床を整える等の工夫が必要だと覚悟しておきましょう。
あくまでも、「2等」が最下級の等級であることを忘れてはなりません。
離島行きの船の揺れと船酔い
毛布を2枚借りたことで寒さと床の硬さを回避成功した私でしたが、船の揺れに関しては毛布を借りたところでどうにもなりません。
結局、床から伝わってくる船の揺れを敏感に感じ取って船酔いし、一睡もできぬまま1つ目の経由地である三宅島に到着してしまいました。
本当に声を大にして警告したいのですが、あなたが船に乗り慣れた漁師さんでもない限り「普段、全然乗り物酔いとかしないから」という理由で酔い止めを持たず大型客船に乗ることはおすすめできません。
予め酔い止めを飲まなくても、眠れなかったときのために
竹芝客船ターミナルの売店には、ありがたいことに「眠く"ならない"酔い止め」なるものが売っています。
この「眠くならない」という効果は、東京湾のディナー・クルーズに搭乗するのであれば大活躍してくれますが、2等船室の過酷な環境下で眠りに就くというミッションに立ち向かう上では、「眠くならない」なんて余計なお世話でしかありません。
10時間のうち8時間を眠れずに起きたまま過ごした私は、トイレを利用したり、毛布を借りに行ったり、Wi-Fiの電波を求めてロビーへ向かったりと、幾度も揺れる船内の廊下を歩きましたが、大海へ出てスピードを増した夜間の船の揺れは尋常ではありませんでした。
1メートルほどの幅がある廊下の端から端まで、自然と身体が流されてしまうような状態。
大袈裟ではなく、酷い目眩(めまい)に襲われているような感覚で、歩いていても立っていても寝ていても、とにかく大きな揺れを感じずにはいられません。
こうして文章を書いていて思いだしたのですが、島に到着してからも、立ち止まっているとまだ揺れているような感覚が長らく残っていました。
おそらくこの揺れは、2等船室に限らず船内すべての部屋で感じられるものなので、これから船で八丈島へ向かう予定の方はぜひ「眠くなる酔い止め」を持っておいていただきたいと思います。
東海汽船・橘丸と2等船室の仕様
東海汽船「橘丸」船内の状況や2等船室の設備などについて、より詳しくご紹介します。
ロビーやデッキに関する情報も少ないながら掲載しますので、ご参考になさってください。
船内は23:30消灯
東海汽船「橘丸」の八丈島行きは、22:30に竹芝桟橋を出港した1時間後の23:30に消灯します。
ロビーと客室を繋ぐ廊下は、途中部分を自動ドアで仕切られており、消灯後はロビー側のみ常に点灯している状態で、客室側は廊下の足下・部屋のコンセント付近の小さな明かりのみになります。
ちなみに、デッキに上がることができるのも消灯前だけのようですので、東京湾から東京の都会を眺められるうちにデッキに上がっておくことをおすすめします。
もちろん、消灯後もロビー側にあるトイレや喫煙室、自販機、サービスカウンター等があるロビー側へ出向くことは可能です。
尚、消灯から1時間が経過した頃にエンジンの回転音が変化してスピードが増し、船の揺れが大きくなったように感じます。
結局、朝5時に三宅島へ到着するまで眠りに就けなかった私は、船の大きな揺れを感じながら「仮に消灯後もデッキへ上がれたとしても、素人(何の?)は振り落とされておしまいだろうな…」等と考えながら船酔いに耐えていました。
船酔いする前に眠りに就きたいのであれば、消灯から1時間が勝負時です。
朝4:30点灯・船内アナウンス
八丈島行きの橘丸は、三宅島・御蔵島を経由して八丈島に至ります。
第一の目的地である三宅島には朝5時に到着するので、4:30に船内の照明が点灯し、爽やかな音楽と共に「皆さん、おはようございます」と船内アナウンスが放送されます。
毛布を2枚借りてようやく眠れそうだった私は、結局、突如煌々と輝き始めた照明と爽やかすぎる「おはようアナウンス」で目が覚めてしまったので、ついでに三宅島を一目見ようとデッキに上がりました。
4:30の点灯後には再度デッキに上がることができるようになっており、時期によっては朝焼けを拝むことができるかもしれませんので、もしもデッキに上がるだけの元気があれば足を運んでみてはいかがでしょうか。
船内ロビーには自販機あり
橘丸の船内には自動販売機が設置されており、飲み物はもちろん、軽食やアイスクリーム、トランプ等が販売されています。
免許証で年齢認証をすればアルコールを購入することも可能ですし、船内には数ヶ所に分かれてかなりの数の自販機が設置されている様子でしたので、食料・飲料は充実していると言えるでしょう。
橘丸は船内にシャワー室あり
八丈島行きの橘丸は22:30発という夜行便であるため、仕事終わりに港へ直行して搭乗する方も多いでしょう。
橘丸の船内には共用のシャワー室が設置されているため、2等船室の利用者でも船内でシャワーを浴びることができるようになっています。
シャワー室は共用部ですから、おそらく消灯時間の23:30以降でも利用できるのではないかと思いますが、シャワー室の場所や消灯後の使用可否について、あらかじめ消灯前に確認しておきましょう。
2等船室にWi-Fiは届かない
橘丸の船内にはWi-Fiの設備があり、船内でもインターネットに接続することが可能です。
ただし、私が利用した2等船室にはWi-Fiはほとんど届かず、ロビーに行って接続する必要がありました。
また、ロビーの休憩室あたりでWi-Fiに接続した際は、いわゆる「バリ3」の表示が出るのですが、それでも通信速度はイマイチ。
大海の真ん中を進んでいるわけですから、地上の電波と同じようにはいかないのも当然でしょうし、かなり大人数の乗員が1つの回線に接続していることが予想されますので、「無料でインターネット接続できるのはありがたい」と割り切りましょう。
おそらく、テレビ電話や高度なスマホゲーム等、瞬時に多くのデータ転送を要するアプリケーションは、ロビーに移動してもあまりスムーズに利用できないと思います。
2等船室の貴重品ロッカーを活用
既出のとおり、2等船室は入口に扉がなく、廊下から丸見えの状態ですので、貴重品の管理は徹底する必要があります。
それぞれの寝床となる仕切りの上部には、100円玉返還式の貴重品ロッカーが設置されており、大型のリュックが1つ入る程度・ボストンバッグは微妙に入らない程度のスペースがあります。
すべての荷物を収納できないにしても、貴重品に分類されるものを収納しておくには充分なスペースが確保されているので、最大限に活用しましょう。
ただし、ロッカーから抜き取った鍵は自身で管理しなければならないので、工夫が必要になります。
もしも、自分が眠っている間の鍵の管理が不安であれば、ロビーでお願いすれば預かってもらえるかもしれません。
2等船室はコンセント2口
2等船室には、2口のコンセントがあります。
私たちは2人組でしたので問題はありませんでしたが、2等船室の多くが10人部屋なので、大人数・団体での搭乗や、相部屋となった際には上手く共有しなければなりません。
モバイルバッテリーを携帯するか、乗船前ににスマートフォンの充電を満タンにしておくと良いでしょう。
2等船室にテレビはあるが…
2等船室には、1部屋1台のテレビがあります。
2段ベッドのある「特2等船室」にはテレビがないそうですので、2等船室が特2等に勝る数少ない箇所ではないでしょうか。
私はそもそも普段からテレビを観ないので、今回は電源を入れてみることすらしなかったのですが、テレビの下あたりに視聴できるテレビ放送局の案内が掲載されていたため、おそらく普通に視聴できます。
東京湾岸外へ出ると、通常のテレビ局の放送は観られなくなるようです。
その他、BSデジタル放送を引いており、かなり限定的ではありますが航海中でもテレビを視聴できるようになっています。
ただし、2等船室は部屋の入口に扉がなく、音が筒抜けであるため、私が廊下を歩いた際にテレビの音が聞こえてくるような部屋はなかったように思います。
そもそも、23:30には船内が消灯となるので、消灯後に音を出してテレビを観ていると迷惑になるでしょうし、翌朝5時頃に三宅島に到着するまでは消灯状態が続くので、夜便ではあまりテレビを観ている時間もないかもしれません。
2等船室と船酔い・睡眠対策
2等船室を実際に利用した私の個人的な感想は、「2等船室では深く眠れないし、離島行きの船は誰もが船酔いする可能性があるはず」というものです。
ただし、きちんと対策を取れば快適に船旅を楽しむことができるはずなので、上述した内容を含めながら、八丈島行き・橘丸の2等船室を利用するにあたっての対策をご紹介します。
超絶必須!眠くなる酔い止め
東海汽船「橘丸」の2等室利用で八丈島へ行くならば、
本当に何度、暗い船室の天井を見つめながら「眠くなる酔い止めを買っていれば…」と後悔したことか。「航海」だけに…
何度も言いますが、漁師さん等の船の上級者でない限りは、その時の体調によって船酔いで眠れなくなってしまう可能性は充分にありますし、寝不足で八丈島の観光を楽しめないのでは本末転倒ですので、念のため酔い止めは持っておくと安心です。
旅行の準備は出発前に完璧に済ませておきたい方も多いでしょうし、当日は時間に余裕を持ったつもりでも何らかのアクシデントで時間ギリギリになってしまうことも考えられますので、「眠くなる酔い止め」は予め用意しておくと良いでしょう。
ちなみに、かなり眠くなると評判のエーザイ「トラベルミン」は、Amazonならば6錠入りが税込433円・条件付き送料無料(2021年10月27日現在)で入手できます。
眠る時は仰向けがおすすめ
仰向けに俯せ(うつぶせ)、横向き等…
その人によって眠りやすい体勢は様々だと思いますが、船の揺れが酷いときには仰向けが最もおすすめです。
今になって調べてみると、佐藤製薬のホームページにも書いてありましたが、実際に私が仰向け・俯せ・横向き・壁に寄りかかって座る等、いろいろな体勢を試した結果、船酔いが最も軽減された楽な姿勢はやはり仰向けでした。
前日の睡眠と食事も重要
当然と言えば当然ですが、体調を万全な状態に整えて乗船すれば、船酔いのリスクを回避できる可能性が高まります。
商船三井のホームページによれば、十分な睡眠はもちろんのこと、前日から胃に負担のかかる脂っこい食事は控えた方が良いそう。
船に乗るという行動は非日常的なことですから、できる限り万全の状態で臨むべく、前々から体調管理を徹底する等の準備をしておいた方が良いでしょう。
寝袋・耳栓などで睡眠の質をUP
橘丸の2等船室は敷物がないので、床の硬さを軽減する敷物があると便利でしょう。
ただし、厚手の敷物を持つとかなり嵩張るでしょうから、1枚100円はかかってしまいますが、毛布を多めに借りることで解決する手もあります。
おすすめは、3,000円弱の安いものでも良いので薄手の寝袋を用意すること。
寝袋を使えば、寒さと床の硬さの両方を解消することができますし、小さめの袋に収納できる薄手のものを選べば、旅行中もそれほど邪魔になることはありません。
また、船のエンジン音はもちろん、廊下を歩く人の足音等が聞こえてくるので、音に敏感な方は耳栓の用意があると良いかもしれません。
船と飛行機どちらを選ぶべきか
八丈島へ向かう際は船、帰りは飛行機を利用した私の意見としては、飛行機の方がコストパフォーマンスは高いと感じました。
しかし、ひたすら安さを追求するのであれば、やはり最安値は船の2等船室ですし、船には船でしか味わえないロマンがあります。
夜行便の船を利用すれば、船の甲板に登り、夜の海や離れ行く東京の街を眺めながら語り合うというロマン溢れるひとときを過ごすことができます。
竹芝客船ターミナルから出港してすぐにデッキに上がり、東京湾の潮風を感じながら眺める夜の東京はとても美しく、ビルの合間から顔を出す東京タワーがとても幻想的に映りました。
また、海外旅行や世界一周等のように何日もかけて船で移動するとなるととても大変ですが、一晩を船内で過ごすとは言えども10時間で到着する八丈島行きは、「船上で夜を明かす」という経験をするには丁度良い長さのようにも思えます。
とは言っても、飛行機ならば45分で到着するという好アクセスで、身体的な疲労をほとんど感じることなく快適に東京・八丈島間を移動することが可能です。
ほとんどの時期において、八丈島行きの飛行機は橘丸の2等船室・特2等船室より高額になってしまいますが、多少の価格差を気にしないのであれば、圧倒的に飛行機の方が快適であることをお伝えしたくて、この記事を書いています。
ロマンを求めるならば船、快適性やコストパフォーマンスを求めるならば飛行機といったところです。
また、航空券は予約サイトを経由してホテルとセットで予約することによる大幅な割引も期待できます。
快適な八丈島旅行を
東海汽船の八丈島行き「橘丸」を実際に利用し、船酔いで眠れない夜を過ごした私の体験談をお話ししましたが、言うまでも無く、更に上の等級で利用すればより快適な旅行になったはずです。
私自身が夜通し辛い思いをしたものですから、八丈島行きを検討しているあなたには少しでも快適に旅行を楽しんでもらいたいと思い、自戒の念も込めて記事にしました。
快適な旅行がしたいならば、やはり旅費をケチらないことと事前準備が重要です。
今回の私のような経験をしないためには、下記のような対策が考えられるでしょう。
- 金額が高くても飛行機を利用する
- 船室の等級を上げる(酔い止め携帯)
- 万全な対策のもと2等室に臨む
まあ、おすすめは飛行機ですけれども。